安井金比羅宮は鳥居につけられた垂れ幕の通り、悪縁を切って良縁を結ぶことを願う神社で、「縁切り」「縁結び」の神社して有名です。
SNSで怖い神様、絵馬が怖い、など若干マイナスなイメージがありますが、本来はそのような神様がいる訳ではありません。
恋愛パワースポットとしても注目を集めており、とりわけ境内に置かれた潜り抜ければ縁切り出来るといわれる巨石、通称「縁切り石」は原型が見えないほど、おみくじが結び付けられています。
悪縁を切り良縁を結ぶ安井金比羅宮
安井金比羅宮は、東大路を走る市バスの車内から、鳥居に掲げられた大きな横断幕のようなものは、一度目にすると忘れることができないくらい、インパクトのあるものです。
安井金比羅宮に来られる方の目的は、やはり縁切り縁結び碑(いし)。
人がくぐって過去から今に繋がる悪縁を切り、戻ってくる時に未来の良縁を結ぶ・・・といわれています。
悪縁を切り、良縁を結んでほしい人たちの願いが書かれた紙が貼り付けてあり、石の原型を見るには、穴の部分を潜る必要があります。
ただ、それくらい皆の願いが貼られているので、かなり強烈なパワースポットになっています。
この中にはちょっとぽっちゃりだとくぐれないんじゃ…と心配している人達も大丈夫です。
また、お願い事を書いて石に貼るお札(形代)は、24時間置いてあるため、おみくじやお守りを買わなくても良い人はいつ行っても問題ないと思います。
私が参拝してしばらく、15時くらいに近くを通ることがありましたが、その際はずらっとたくさんの人たちがくぐるために並んでいました。
恋愛のパワースポットといえど、夏場はあまり日陰がないので少々並ぶのは辛いかもしれません。
ただ、お札に願い事を書く前に、ふとした注意事項を思い出しました。
ここの神様は悪縁を切ってくれますが、お札に詳細を書かないと無理やりお願いを叶えてしまう、という注意です。
私が最初、お札にはかなりざっくりとした恋愛の願い事を書いていました。
ただふとそのことを思い出し、具体的にどんな男性に出会いたいか書きました。
私情になりますが、マッチングアプリや婚活サイトを使うのに少し抵抗感があるので、職場やプライベートで、誠実な男性に出会えますようにと付け加えました。
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参拝方法
それでは参拝方法を紹介します。
ご本殿を参拝します。
次に「形代(かたしろ)」に切りたい縁・結びたい縁などの願い事を書いて、その形代を持って願い事を念じながら、碑(縁切り縁結び石)の表から裏へトンネル状の穴をくぐります。
これでまず悪縁を切り、次に裏から表へもう一度くぐり抜けて良縁を結びます。
最後に形代を碑に貼りつけて参拝はおしまいです。
それでは、いざ本番!!
お札に書かれたことを潜って願いながら、すぐにUターン。
お辞儀をして、おいてあるのりで貼り付け、またお辞儀。
そのころにはちょうど絵馬やお守りの販売も始まっていたので、おみくじを引くがてら絵馬と簡易鳥居を購入しました。
家に飾るために買いましたが、巫女さん曰くあまり購入する方がいないらしく、丁寧に説明をしてくれました。
簡易鳥居の中に小さなお札のようなものがあり、こちらが強烈に効果のあるお守りになっているそうです。
その小さなお札の中に、願い事を書いて日々お祈りをすれば良いとのことです。
最初はただ飾ってお祈りするつもりだったので、丁寧に説明を受けてよかったと思っています。
お守りも恋愛だけではなく、金銭運や交通安全など多種多様に揃えてあります。
ただ、そのほとんどは大きな文字で悪縁や縁切り、など記載があるので可愛さ重視よりもお願い事が叶うことを重視した作りになっています。
おみくじ
また、安井金比羅宮には二種類のおみくじがあります。
1つは通常のもので、もう一つは縁おみくじ。
縁おみくじには、崇徳天皇の和歌と一緒に引いた人の運勢、さらに自分が持っている縁の悪縁度を表示するというユニークなパーセンテージが書いてあります。
私は悪縁度が見るのが怖すぎたので普通のおみくじにしてしまいましたが、カップルや女性は比較的縁おみくじを引いていらっしゃる方がたくさんいました。
自分の持っている今の縁がどういったものなのか気になる方はぜひチャレンジしてもらいたいです。
ちなみに、私が引いた時は凶でした…ざっくり言うと、人を恨みすぎているので落ち着いて、とバッサリ言われてしまったので、真摯に受け止め誠実に生きようと思います。
こうして安井金比羅宮を参拝して2日後。
知人と一緒に浴衣を着て観光をしていたところ、人力車の人に話かけられそのまま乗車。
しばらく話していると、相性が知人とかなりよく非常に素敵な方でした。
ちゃっかり最後に連絡先をもらうことができたので、近々また会おうかな、と絶賛思索中とのことです。
私にもいつか効果がありますように、と買った鳥居に日々お菓子を備えています笑
歴史と考察
安井金比羅宮の周りにはお茶屋さんも多く、着物姿の芸妓さんや舞妓さんの姿を見かけることも、この界隈では珍しいことではありません。
それと、現在は廃れてしまい、普通の住宅街になっていますが、神社のある西側から東大路を渡って、東側に入るとすぐ下河原通りに出ますが、そのあたりは昔ねねが設けた遊郭が存在していて、明治期まではかなり栄えていたそうです。
ちなみに、下河原通りを少し上がるとねねの道に出ます。
ねねの道にはねね所縁の高台寺にいたる石段が取り付けられていますから、ねねの設けた遊郭と高台寺は指呼の距離でした。
同時に安井金比羅宮にも近かったわけです。
そうした場所とこの神社は、切っても切れない地縁に結ばれているのは確かです。
それがこの神社に影響を与えていないといえば、嘘になるのではないかと思いました。
言うまでもなく、お茶屋さんは京文化の粋を集めた場所であると同時に、大人の遊び場であることもまた事実です。
そこでは、恋の駆け引きが日常的に行われていることも、想像に難くありません。
そうした隠微な場所で日ごろ、得意客との恋に悩んだ芸妓さんや麻衣子さんが助けを求めて、願掛けする神社、それがこの安井金比羅宮なんだなと、掲げられた大きな看板を目にして思いました。
考えてみれば、現在の悪縁を思い切って切らなければ、なかなか良縁になど結ばれるものではありません。
一般社会でもいえるそのことは、花街のように次から次といろいろなお客さんが現れる世界では、一段と電光石化的な対応が求められるのだろうし、それが出来なければそうした稼業は務まらないわけですから、求めるものはシビアです。
この神社は、そのシビアさに応えてきたから、このように栄えているんだなと強く感じました。
アクセス方法
電車は、川原町駅から徒歩15分、祇園四条駅から徒歩10分。
観光目的であれば祇園四条駅から徒歩で向かい、花見小路通りを歩いて建仁寺を左に。
そのまま通りを歩いていれば、安井金比羅宮の大きな鳥居に「悪縁を切って良縁を結ぶ祈願所」という垂れ幕が見えてきます。
ただ、楽してすぐに行きたいなら、市バスで東山安井駅で下車(徒歩1分)した方が、降りてまっすぐ進むだけなのでかなり楽に到着できます。
まとめ
安井金比羅宮の鳥居に掲げられた、「悪縁を切り良縁を結ぶ祈願所」というこの神社の端的な案内は、ひとえに花街の性急な恋愛についてだけでなく、世の中のすべての事象に当てはまる、究極の真理だといえます。
それだけに、悪縁切り、良縁結びの両方を一気に成し遂げるべく、願掛けの出来る安井金比羅宮は、きわめて合理的な神社であり、究極の恋愛パワースポットだといえると思います。
ただ、ネットで調べると安井金比羅宮は怖いストーリーや絵馬の内容が恐ろしい、などマイナスなお話が出てくると思います。
興味本位で怖い絵馬を見ている観光客の方も少数ですが、私が参拝の最中にいらっしゃいました。
残念ながらそうしたことに神様にお願いをしてしまう方々がいるのは事実ですが、祀られている神様そのものは、人々を良い方向へ向かおうとする人たちを助けてくれる神様になります。
なので、神社の慣習をしっかりと知り、正しくお参りやお祈りをすれば正しいパワーを神様からもらうことが出来るのではないでしょうか。
また、実際行ってみて縁おみくじや簡易鳥居など、ユニークで面白みのある神社だと私は感じました。
京都に行こうとしている人たちは、ぜひパワースポット巡りにこちらの神社を1つ入れてみてはいかがでしょうか?
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